洋服のように短いスパンで変わるものではありませんが、振袖にもトレンドがあります。鶴や亀、松竹梅のように繁栄や長寿を願う吉祥文様や古典柄など、古くから振袖にあしらわれている柄も、数年単位で見ると少しずつ変わっていることも少なくありません。

そのため、トレンドデザインの振袖を着たい方には、振袖レンタルがぴったり。とはいえ、必ずしもトレンドを追う必要はありませんし、レトロな柄がかえって新しいと人気を集めていることもあり、成人式にママ振袖を着る方も増えています。

ママ振袖とは、お母さまが未婚のときに着用していた振袖のこと。成人式に着用することをママ振袖といったりもします。

ママ振袖には次のようなメリットがあります。

• 家族の想い出を共有できる
• 振袖のレンタルや購入費用を抑えられる
• レンタルではないため着用にそこまで気を遣わない
• 昔っぽさがかえって新しい

祖父母からお母さまへ贈られていたり、お母さまが成人式や結納などで着用したり。ママ振袖には家族の歴史や想いがたくさんつまっていることも。それを受け継ぎ、同じように想い出を重ねていけるのはとても素敵なことですね。

ママ振袖を成人式に着用することで、振袖レンタルや購入の費用も抑えられます。振袖レンタルのように返却する必要がないため、「汚さないように」と神経質になる必要もないなど、ママ振袖にはたくさんのメリットがあります。

長期間保管されていたママ振袖は、着用前に確認しなければならない点もあります。ママ振袖を成人式で着るためのポイントをご紹介します。

振袖や長襦袢など着用できるアイテムを確認する

保管の仕方によっては、振袖にカビが生えてしまっている可能性があります。着用後にクリーニングに出していたとしても、長期間保管しているうちにしわができていたり、シミや黄ばみが出ていたりすることも。ママ振袖を着ようと思ったタイミングで、振袖を広げてカビやシミ、しわやほつれなどがないか確認してみましょう。

その際、帯や帯揚、足袋や長襦袢など、振袖の着用に必要なものがそろっていて使用できるかも要チェックです。特に長襦袢は、振袖の下に着て肌に触れる部分も多いため、シミや黄ばみが出ているかもしれません。

必要に応じてサイズ直しをする

カビやシミなどがなく着用できそうであれば、ママ振袖に袖を通してみます。お端折りをとれるだけの身丈はあるか、手首が隠れるほどの裄丈はあるかなどサイズを確認し、必要に応じてサイズ直しをしましょう。

乾燥した場所に長期保管されていると、縫い糸がもろくなっている可能性があります。持ち上げたり袖をとおしたりしただけで、縫い目が裂けたり糸が切れたりすることもあるため注意してください。

昔の振袖でも小物のあわせ方次第でトレンドをおさえられる！

ママ振袖のデザインによっては、昔っぽさがかえって新しく感じられることもあります。しかし、帯や帯揚げ、半衿など一式あわせてみたら「なんだか昔っぽい」「好みと違ってしっくりこない」ということも。

そんなときは、振袖にあわせる小物をかえてみるのがおすすめ。小物を新しくするだけでも、トレンド感のある着こなしができますよ。手持ちのアイテムをすべて使わなければいけないわけではありません。

プロにコーディネート相談をすると安心

振袖レンタルショップによっては、ママ振袖のコーディネート相談にのってくれるところもあります。

ママ振袖を持ち込んで状態を確認してもらったり、そのまま使えるものと新しくしたほうがよいものを見極めてもらったり。必要なものを購入できたりもするので、「成人式でママ振袖を着る！」と決めている方も、ぜひ一度足を運んでみて。

「ママ振袖を着るか迷っている」という方は、振袖レンタルのラインナップを見たり試着したりしながら、判断することをおすすめします。

スケジュールに余裕をもって準備を始めることが大切

「ママ振袖があるから大丈夫」と安心してなかなか準備を始めずにいると、成人式直前になって「ママ振袖が着られない！」「サイズ直しが間に合わないかも！」と慌てる可能性も。ママ振袖のサイズ直しや、シミやしわ伸ばしクリーニングなどに時間がかかることも多いため、注意してくださいね。

場合によっては、ママ振袖が着られず振袖レンタルを利用しなければならない可能性もあります。できれば成人式の2年前くらいを目安に、振袖レンタルショップでママ振袖の状態を確認してもらうことをおすすめします。

ママ振袖を着用する場合の、成人式の準備の流れはこちらを参考にしてみてください。

ママ振袖・姉振袖